イーシャンテンの牌理(3)
残る2つのターツの完成待ちのイーシャンテンを検証します。
例1
ツモ
切り
両面が2つ残った最もよく目にするイーシャンテンの形です。
このような手牌は、シャンポン受けを残すことでテンパイチャンスを広げることができます。
テンパイチャンス | 受け入れ枚数 | |
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20枚 |
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16枚 |
ソーズのノベタン形を残すことで一気通貫への渡りがありますが、
打点を考慮したとしても得な打ち方とは思えません。
シャンポン受けの牌が薄くなれば、安全牌と切り替えても良いでしょう。
例2 ツモ
⇒ 切り
切りと
切り、どちらもテンパイへの受け入れは23枚で同じ。
そこでテンパイ時の待ちを比較します。
変化A ツモ
変化B ツモ
保険のシャボ受けでテンパイした時に、切りなら三面張待ちです。
わずかな差ですが、実戦でよくある形なので機械的に打てるようにしましょう。
例3
ツモ
⇒ 切り
テンパイチャンス | 受け入れ枚数 | |
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15枚 |
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13枚 |
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15枚 |
切りと
切りが15枚ですが、例2と同じくシャボ受けでテンパイ時に
両面になる 切りが有利。
感覚的に が間違いであることは分かると思いますが、
実際には を切る人が初心者に目立ちます。
これもセオリーとして覚えておきましょう。
セオリー・まとめ
シャンポン受けは弱いターツに残すと手広い。
例4 ツモ
⇒切り
変則三面含みの手牌です。
ペンチャン受けを残した方が枚数が1枚多く、手役・守備面でも有利です。
テンパイチャンス | 受け入れ枚数 | |
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17枚 |
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18枚 |
例5
ツモ
⇒切り
ソーズは「変則三面+両面」の形にするのが最も手広いので、イーペーコーは見切ります。
テンパイチャンス | 受け入れ枚数 | |
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22枚 |
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19枚 |
例6 ツモ
⇒切り
受け入れ枚数だけなら切りが1枚多いのですが、
1枚程度の差なら、好形変化の多さを重く見て 切りにしたいところです。
以下のようにピンズがのびれば理想的です。
リャンカンよりもシャンポンの方がやはり柔軟な形です。
変化A ツモ
変化B ツモ
セオリー・まとめ
1~2枚程度の差なら好形変化の多さやテンパイしたときの待ちの良さ
を優先させることもある。
例7 ツモ
⇒切り
テンパイチャンス | 受け入れ枚数 | |
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19枚 |
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19枚 |
「シャンポン+両面」形と「カンチャン+両面」形の比較です。
この2つの形は受け入れ枚数・最終的な待ちともに差がないので、手役の差になります。
例7はツモでピンフ・三色が狙えるので
切り優位です。
例8
ツモ
⇒切り
例8はピンフがつかない形なので、イーペーコーがある
切り優位。
ツモ でさらに手広くなる、というちょっとした利点もあります。
例9 ツモ
⇒切り
手拍子で打とするのはいただけません。
リャンペーコーを見るのは悪手です。
カン受けがあるのでここは
切り。
ここまで受け入れ枚数の比較はテンパイできる牌全てを羅列してきましたが、
実戦で比較するときは重複する受け入れは考える必要がありません。
差が出る受け入れを素早く見つけることが大切です。