初期牌理(2)
前回は浮き牌の比較で決定できる手牌でした。
今回はターツ比較、あるいは孤立牌とターツの比較になるパターンです。
1.六搭子一雀頭形
このパターンは、単純にターツ比較をするだけです。
例1
ツモ
⇒
切り
ターツ比較の定石通り、ペンチャンを外します。
ツモの場合、フリテンであっても
落としのほうが良いので
外から払う方が若干有利です。
ツモ
例2
ツモ
⇒
もしくは
切り
落としでないのは三色と、
最終的な待ちとして
 ̄
より
 ̄
の方が優秀だからです。
ここで注意したいのが
切りでは四向聴になってしまうということ。
唯一の雀頭を落とすと間違いなく向聴数を上げてしまいます。
たとえタンヤオを見たとしても、例2の形からの
切りは悪手と言わざるをえません。
例3
ツモ
⇒
切り
例3は全ての色で二度受けターツがあります。
「この牌を切ったとき、ロスになる牌は何か」
を考えればおのずと絞られるはず。
マンズは両面ターツなので当然残します。
ピンズとソーズ、比べれば 受けを残す
ツモ切りが正解ですね。
セオリー・まとめ
六搭子形は最もロスが出ないターツを落とす。
唯一の雀頭を落とすのは御法度である。
2.五搭子 + 浮き牌
基本的に残った孤立牌を比較すれば良いでしょう。
例4
ツモ
⇒
切り
マンズで二面子とすると、 は持っている意味の殆どない牌です。
は
引きをフォローするために残す価値があります。
切りを選択するようでは「タンヤオ病」と言われても仕方ありません。
タンヤオが消える安目受け入れが2種類あるうえに、面子が1つも完成していない状態でクイタンに向かうのもかなり危険でしょう。
例5
ツモ
⇒
切り
パーツの数でいうと五つあるのですが、 のペンカンチャン二度受けは苦しすぎます。
このような悪形ターツがある場合、孤立牌を残すという選択は十分にありえます。
例6
ツモ
⇒
もしくは
切り
例6も、ピンズが
の三度受けになっていてペンチャンの価値がきわめて低い。浮き牌を残した方がその後の手牌進行がスムーズにいきそうです。ピンズの一気通貫狙いは受け入れが限定されすぎで現実的ではありません。
セオリー・まとめ
五搭子形は基本的に最も価値の低い浮き牌を切ればよいが、
二度受けペンチャンなど苦しいターツがあれば
ターツを落として浮き牌を残した方が有利なことも多い。