副露判断の基本
前回をふまえて、鳴く・鳴かないをどのように判断すればいいか考えてみます。
例1
出る
ドラ
東1局の子で例1のような手で、3巡目に が出たとします。
鳴きますか?
メリットとデメリットを考えてみましょう。
◆メリット
1ファン確保されるので、アガリやすくなる。
◆デメリット
守備力が下がる。
1000点~2000点にしかならない。
鳴くか鳴かないかは、
鳴いた時のメリットとデメリットを比べてどちらが大きいかを判断することです。
図のような天秤をイメージすると良いでしょう。
左に傾けば鳴く、右に傾けば鳴かない。
ここで大切なのはそれぞれのオモリの重さは、場面によって変わるということです。
単純に「メリットよりデメリットの方が多いから」などと判断するのは不可です。
もう少し細かく分析してみましょう。
出る
ドラ
スピード:確かに1ファン確保されアガリやすくはなりますが、残った形が悪く鳴いてもアガれない可能性が高い。 ⇒ スピードUPのメリットは小さい
守備力:アガリを目指すとさらに鳴く可能性が高く、テンパイする巡目も遅そうなので非常に危険である。ドラも今のところ持っていない ⇒守備力ダウンのデメリットが大きい
打点:1000点の可能性が高いが、メンゼンでも安い ⇒ 打点ダウンのデメリットは小さいが、点数は安い。
あとは巡目や東場の子であることも考慮しなくてはいけませんが
だいたい次のようなイメージになります。
右に傾きました。ということは、鳴かない方が良さそうです。
例2
出る
ドラ
南1局の親番、+2000点の2着で6巡目の手牌、
上家から が出たケースを同様に考えてみましょう。
スピード:大幅にアップする。たとえメンゼンでテンパイしても、> 待ちになればアガリにくい。
守備力:MAXでも鳴きは2回までで済む。また、タンヤオ手なのでメンゼンでも守備力は低い。
打点:メンゼンリーチなら7700以上なので、かなり下がる。
親番でアガれば連荘できる、という点で鳴きのメリットはさらに大きくなるでしょう。
明らかに鳴いた方が得ですね。
このようにメリットとデメリットを比較する考え方は
全ての状況判断において基本となります。
麻雀の強い人は、この天秤の精度が良いから強いのです