アカギ入門の闘牌

福地さんとか所詮、紙媒体までの人でしょwww ネット時代には通用しねえよwww 福地はオワコンwww

と、 ツイッターで誰かがつぶやいていたような気がするけど、私の錯覚だった。私の心の叫びだったのかもしれない。というのは嘘だけど、福地さんか携わったらしい「アカギ 入門の闘牌」を買って売上に協力したので感想などを書いてみたい。

アカギ 入門の闘牌 アカギ 入門の闘牌
福本 伸行 近代麻雀編集部
 

竹書房 2011-07-27
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たまに「コンペ」の形式に参加したり、同じテーマを扱った他人の作ったものを見ると、いろいろとおどろかされたり、新鮮味があって面白いね。福地さんが書いていた「アカギ 入門の闘牌」の編集の裏側の記事も興味深く読んだ。 麻雀の戦術に比べて個性が出にくいと思われがちな「麻雀のルール解説」だけども、私は作り手によってかなり構成や表現に差が出るのではないかと感じたりする。

感想ですが、アカギ・治・平山の3人が鷲巣様の「麻雀中学」に入学するという、パラレルワールド的な設定になっている。アカギっていう「ブランド」を使える反面、ルール解説本と同時にファンブックの色合いも濃くなっている。ファンブックとルール解説本の間をとったら、こういうパラレルワールド的に再構築された謎の世界観ができあがるんだろうと思った(大人の事情もあるかもしれないし)。それは「アカギの本」というブランド力を使えることのメリットでもあり、アカギのキャラを使わないといけないという制約であるのかなと思った。

自分で作った麻雀入門コンテンツは「初心者のための麻雀講座」と雀龍門の中にある「雀入門」の2つで、どっちもネット媒体だ。雀入門は福地さんにも手伝ってもらって、その時はいろいろと話ができたので随分と勉強になった。福地さんはちょっとした例え話や、言葉選びが面白くって光る場面がある。麻雀の1局、2局を野球の1回、2回(表裏)みたいな単位で例えていたのか、へえと思った。普通に「東場」「南場」「東1局」とかを何も知らない人に教えるとなると、それがどういったものであるか説明するのは思ったより難しい。 普通に麻雀やってれば当たり前に知ってることでも、いざ説明しろとなれば、けっこう難しい。

ネットと紙の差というのもあるだろうね。ネットはリンク構造があって、自在にページを行き来しやすい。導線をどう引くかという紙媒体にはない考えが必要だし、逆に紙はページを順番にめくるという制約があるだろう。それとビジネスとして「売上/利益をあげる」という面で見ても、本は書店で購入してもらい売上を立てるけど、無料で読めるネット媒体は広告収入によって成り立つ。ネット媒体の場合は広告と折り合いをつけないといけない。同時に読者にとっても、本を読んでいる時点で「お金を出して購入したものを自宅などで読む」という状況だ。反対にネット場合は「無料で訪れたページで他にもすぐに飛んでしまえるような環境」という差がある。読んでいる時点での読者のモチベーションや、外部をとりまいている環境ですら、大きく違うわけだ。

もちろん個々の説明の細部をとっても、本当にあーだこーだとやらないといけない。どういうのが正解なのかは私もわからない。アカギやキャラクターだ、なんだかんだというのは表面の話だ。根幹にあるのは作者の思想みたいな部分であって、それは特に「構成」の部分に大きく影響を与えるもんではないかと思う。何をどの順番で教えていくのかは、作り手によって大きくかわるだろう。

福地さんがこう書いていた。『麻雀のルールを本で理解して覚えようって人は少ないと思われる。一般的な使い方としては、暗記本だろう。『試験に出る英単語』と一緒。だから、暗記項目がわかりやすくなってることが大事。大きな方針として、説明本よりも暗記本に。』 この部分って、たぶん福地さんとは決定的に違う部分だと思う。私は暗記本より説明本だと思っているというか、説明本にしたかった。

初心者のための麻雀講座-黄金牌を巡る物語-はキャラクターの会話形式とバックグラウンドに全体を貫く物語をもった麻雀のルール解説ストーリーだ。これの元になったアイデアは世界的なベストセラーになったヨースタイン・ゴルデル「ソフィーの世界-哲学者からの不思議な手紙-」だ。 この本を読んだ時の衝撃はけっこうあった。ファンタジーの物語として成立していながらも、ストーリーがソクラテスやプラトンといったギリシャ哲学から、近代哲学までの解説になっている。物語としても読ませてくれる。もちろん、暗記の要素が必用ではあるけど、出発が「ソフィーの世界」にある以上は私は物語であり説明本になってしまう。どっちがいいってこともないんだろうけど。

ソフィーの世界―哲学者からの不思議な手紙 ソフィーの世界―哲学者からの不思議な手紙
ヨースタイン ゴルデル Jostein Gaarder
 

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この本を読んでもネット麻雀の影響が見られる。例えば、うちのサイトの人気コンテンツに「麻雀の役 出現確率ランキング順」という超地味なコンテンツがあるんだけど、出現ランキング順に並べたのも、全あがりに占める割合を提示して、生のデータのままではなく、一般読者が閲覧可能な文章に落とし込んだものって、うちが初めてじゃないかと思っている。生データそのものは東風荘や天鳳に普通に公開されているけど、風牌と三元牌の役牌を統合して割合をエクセルで引き直したりした。最近、404 blog not foundの小飼弾さんからもリンクを貼ってもらった。

麻雀の魅力十三面待ち – 角刈りすずめの画評に代えて

今までは大三元 ★★★★☆ 緑一色 ★★★★★ とか、何を根拠にしたのかよくわからない難易度や出現率が星マークで表現されていたけど、今では明確にランキングをつけたり割合を数字で提示できたりもできる。この本でも平山が数字を語っている。こういった部分にも、ネット麻雀の力が見えるわけだ。もちろん、これがあればいいってわけではなく細部の積み重ねだろうと思う。

そういうわけで、いま、初心者のための麻雀講座をリライトしています。何回目のリニューアルだよという感じだけど、リニューアルを繰り返すたびに良くなっている気がする。いつも思うけど、サイトで麻雀入門本を紹介してAMAZONの広告は貼るけど、1冊たりとも売らせる気はない。なぜなら、私が作ったサイトを読めば、麻雀入門書は必要ないもんだと思うからだ。 売れたら負けかなと思う。福地さんには悪いけど「アカギ 入門の闘牌」は広告として宣伝はする。宣伝はするけども売らせない。クリックすらさせないぐらいの気合で望んでいます(なら、広告をはるなよって感じだけど)

そういう感じの本です。本として「アカギ 入門の闘牌」の購入をおすすめするかといえば、アカギファン以外にはおすすめしないよ。やっぱり、うちのサイトを見てもらえればいいと思うからです。
が、勉強になった。 これは部分的にパクらざるをえないです。

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