映画のカンソーリン「ブラックスワン」

先日、ツイッターでコマツがペチョーリンにおすすめの映画を教えてもらうというやり取りを見かけた。

間に合えば&相手が見ていなければ塔の上のラプンツェルがベスト。パイレーツオブカリビアンは安全策。ブラックスワンはデートムービーとしては地雷なので不可。RT @k0machu: 【教えてペチョーリン!】今度女の子と映画見に行くことになったのでおすすめの映画教えてください。

いろんなことが間違っているような気がして、どこから突っ込んだらいいのかわからなくて混乱する。「コマツが」「ペチョーリンに」「女の子と見に行く時の映画を質問する」「そして、それを答える」あまりに間違ったことが重なると、逆にそれが正しいのではないかという錯覚すらした。

ひ ょ っ と し て 間 違 っ て い る の は 俺 な の か ?

そんな寒気がした。

敗軍の将が兵を語ることが無意味だとはいわないけど、こんなアドバイスを真に受けるのだろうか。どうせ、コマツのことだから「カップルが好みそうなラブストーリーを見れば、映画の内容に影響されて、あんなことができるかも…」とか、馬鹿な想像をするのだろう。まさに人間性のねじまがった卑屈な童貞がよくやる下衆で典型的な妄想、人間的には最低のランクにいるといった感じだ。 童貞と素人童貞が集まってやる女の妄想のたぐいが成功するとは思えない。それに、ペチョーリンのアドバイスの逆を行けというのは、この業界ではもはや常識になっている。ここから導きだされるのは、塔の上のラプンツェルは絶対にカップルで見に行くなって話だ。

参考:映画「ブラック・スワン」(ペチョーリンの天鳳日記)

—-以下、ネタバレ!—-

公式サイト http://movies2.foxjapan.com/blackswan/

ブラックスワンはまわりの評判もよくって、みんな面白いって言ってた。だから、ちょっと楽しみだったし、事実として面白い映画よ。

ブラックスワンは主人公のニナ(ナタリー・ポートマン)が バレエの主役「白鳥」「黒鳥」の一人二役を勝ち取ることから始まる。努力家、真面目で秀才的なニナは美しさや儚さを表現する白鳥の役は申し分なくこなせる。反対に男を誘惑する悪魔的な魅力を放つ「黒鳥」を演じるには、明らかに実力が足りない。自分に何かが足りていないことに自覚はあるんだろうけど、そこに辿りつけない。技術の問題ではなく、自分の人間的な部分で何かが足りないんだろう。母親の期待、同僚の嫉妬、様々なプレッシャーに押しつぶされ、精神を壊しながらも、最後には黒鳥にたどり着く。そこにまっていたペチョーリンが見たものは…

こういった感じのストーリーだ。

ジャンルとしては「サイコホラー」といってもいいんじゃないだろうか。「ホラー映画」の趣があるし、ペチョーリンが心臓に悪いって書いてた意味が映画を見てわかった。ドキッとする場面が多かった。

「芸術性」という言葉が的確なのかはわからないけど、どんなジャンルでも感動を与えるようなものは狂気を含んでいる。ただ、それは狂気だけでは単純に「頭のおかしい人」であって、もう1つ必要なのが「技術」だろうと思う。しっかりと技術を積み重ねた人が、一瞬だけ辿りつける狂気の領域で見せるものには、見る人をたじろがせる美しさがある。例えば芥川龍之介が死の直前に書いたといわれる「歯車」など、まさにそんな感じの作品だったように記憶している。絵画にもこういった例は多いはずだ。ギアが5速しかないのに、何かのキッカケで幻の6速に入ってしまう。だけども、そういったトップスピードは永遠に続かないようなもんだろうか。このへんの感想はペチョーリンと一緒で、氏の感想に同意してもいいかも。

白鳥の湖については、ちょっと予備知識があるといいかも。

通常オデット(白鳥)とオディール(黒鳥)は同じバレリーナが演じる。見た目ではオデットとオディールでは衣装(オデット=白、オディール=黒)が違うが二人の性格は正反対であり、全く性格の違う2つの役を一人で踊り分けるのはバレリーナにとって大変なことである。オデット/オディール役は32回連続のフェッテ(黒鳥のパ・ド・ドゥ)など超技巧も含まれて、優雅さと演技力、表現力、技術、体力、スピードすべてに高いレベルが要求される役である。

最後の黒鳥のパ・ド・ドゥ(クルクルまわるやつだと思う)が演劇の見せ場であり、このブラックスワンの物語の頂点の一部なので、そういったぐらいの知識はあってもいいかもね。私は知らずに見て、後で調べて知ったんだけど、これについては少し後悔した。ナタリー・ポートマンのエロいシーンが多いんだけど、この部分だけで1000円出すぐらいの価値があった。

サイコホラー系の作品は後味悪いのも多いんだけど、この映画はそんなことはない。形はどうあれ、1つの完成にたどり着くという意味ではね。見て損はないと思うので、カップルとかで見に行ってください。

・カップルで見に行くのはどんな映画がいいのか?

ペチョーリンのおすすめ映画を踏まえた上で、私の意見は逆になる。ペチョーリン的な発想では「ほのぼの、きれいなラブストーリーをカップルで観に行けば、雰囲気が作られていい感じになるかも」という素人童貞的な考えなんだろうと思う。短絡的な考えだな。もう根本を言えば、別に映画の内容が、その後の見に行った人との関係に大きな影響を与えるとはさほど思えない。映画は映画、現実は現実、内容は無関係に、純粋に見て面白い映画を観に行けば、それでいいんじゃないだろうか(時間の無駄にならなくていいし)誰と見てもつまんない映画が面白くなることはない、という当たり前の話になるのです。面白い映画みたほうが話も盛り上がるし。

逆に思うんだけど、映画ですごくロマンチックなラブストーリーを見た結果、映画が終わって現実の世界に戻ってみると、横にはちんこちんこ言ってセックスと麻雀のことしか頭にないような人間性の腐った下衆がいるという事実を見せつけられる。女の子は幻滅しないだろうか。映画の中のヒロインには王子様がいるのに、なんで私には麻雀バカしかいないのかしら…と惨めにならないだろうか。 こういう意味ではラブストーリーは逆効果ではないだろうか。もちろん、すでに付き合ってるカップル、付き合う前のカップル、負け戦濃厚のデートの誘いの映画鑑賞とケースは様々だけど、あんまりラブストーリーはおすすめしない。

むしろ、ブラックスワンのようなホラー映画でビクっとしたところに、エロいシーンを摺り込むような映画は、「吊り橋効果」に近いものがあっていいんじゃないかと思う。これも素人童貞的な発想なんだけど。吊り橋効果のページ見たら 「吊り橋理論によって恋愛が発展した場合、多くの場合、長続きしないというのが通例である」とか書いているけど。

・現実的な意見

超現実的な意見をいえば、映画を見た後でご飯とか食べにいく予定があるならば「ポップコーンは食べるな」と言いたいね。映画館でうかれて、キャラメルポップコーンとか頼み出すのは素人の発想。ポップコーンは思った以上にお腹いっぱいになるのです。あとは、俺クラスになれば、誰と見にいこうがおかまいなしにビールとか頼み出す。これはワイルドさがアピールできる最終兵器、だけど、けっこうな確率で、ものすごい嫌がられる。素人にはおすすめできない。

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