リーチかダマか(3)
前回のように、好形テンパイは迷わずリーチでいいのですが、
待ちが悪い場合はどう判断すればいいでしょうか。
役無しテンパイ
まず役無しテンパイの場合、リーチをかけるかどうか考えてみます。
例1
ドラ
例えば図1の場合この形でリーチしていいと思います。
むしろ、他家の動きに特に問題がなければ「リーチするべき」です。
なぜかというとこの手で有効な手変わりは しかありません。
を引いてのシャンポンの方が多少出あがりが期待できるかもしれませんが、
それほどめざましい変化とはいえないでしょう。
「 引きに期待するくらいなら、
引きに期待するべき」ではないでしょうか?
それに、 ではなく
を引いてくる確率も、同じです。
を先に引いた場合、その後
を引いてもフリテンになってしまいます。
を引いてからリーチするくらいなら、やはりテンパイした時点でリーチするべきでしょう。
リーチには相手を自由に打たせないというメリットもあります。
ドラが2~3枚ある場合、ペンチャンやカンチャンでもリーチで構いません。
例2
ドラ
もちろん好形の待ちになるように心がけることが大切ですが、
最終的に悪い待ちになってしまったら仕方ありません。
両面の方がアガリやすいとはいえ、2倍もアガリやすいわけではありません。
ペンチャンやカンチャンでも後ヒッカケ(このケースならリーチ後に を引いてくる)や
ワンチャンス・ノーチャンス(例2なら が場に3枚以上見えるケース)
ができて出あがりできる可能性もあります。
基本的に役なし愚形テンパイでも、
ドラが1枚以上あれば即リーチがセオリーとなります。
リーチによる得点UPのメリットが大きいからです。
セオリー・まとめ
役なしでもドラ・赤があれば
愚形リーチ上等
しかし、ヤミテンにした方が良いケースもあります。
上の画面ではわずか2巡目にしてドラ2のテンパイですが、
さすがにリーチはせず手変わりを待つのが有利でしょう。
「残り16巡もあればあがれるだろう」というのはあまりに楽観的すぎます。
カン 待ちではあがりが苦しいだけでなく、この手はまだまだ手変わりがある。
マンズは
を引けばリャンメンに変わるし、
ドラポンしてノベタンに受けることもできます。
をツモっても「1300・2600」になりますからあまり損した気分にはなりませんし。
このように手変わりが豊富な愚形テンパイは、ヤミテンも一考です
ドラなしの場合は
- リーチによる得点上昇効率があまりよくない
- ヤミテンに構えて、相手からリーチがかかればオリる、という選択肢が出てくる
この点により、ややヤミテン寄りに判断が移行します。
変わりがほとんど望めない場合は即リーチですが、手変わりが3種類程度もあればヤミテン有利なことが多いでしょう。
この辺の判断は微妙で、ひとくちに愚形といってもアガリやすさには差がありますからあまりセオリー化できないのが現実です。
微妙な判断ほど場況や点数状況に左右されるので、セオリー化する意味も薄い。
例3 ツモ
ドラ
一つ覚えて欲しいのは、例3のような手ではヤミテン、リーチ以外にテンパイトラズという選択肢があることです。
平場であれば、この手は を切ってテンパイを崩すべき。
ソーズだけでなく、ドラ周辺のマンズや形の良いピンズを伸ばすこともできるこの手を、リーチのみ1300にするのは愚策です。
テンパイトラズは使う場面が多く、大切なスキルです。
役有りテンパイ
役ありテンパイの場合、ダマテンでも出あがりができます。
したがって、手変わり豊富な場合はヤミテンでいいでしょう。
例4
ツモ
例4は手変わりが しかありません。
ドラが でもない限り、即リーチです。
(ドラが の場合、ヤミテンにするケースもありそうですが)
例5
例5は手変わりがソコソコあるので、ダマに構えて
あたりを引いてからリーチしても良いでしょう。
しかし手によっては手変わりすると手役が消える場合があります。
このような場合
ダマで5200以上あればダマテン、2600なら即リーチと覚えておきましょう。
待ちが悪くても、せっかくの手を2600点で終わらせてはもったいない。
たとえカンチャン・ペンチャン待ちでもリーチするべきです。
5200点ある場合でもリーチして良いのですが、
点数状況や場況と相談、ということになります。