判断材料


押すべきか、オリるべきか。
判断する材料にはどのようなものがあるか、列挙していきます。

自分の手のアガリやすさ

当然ながら、アガリ目のほとんどない手牌で押すのは得策ではありません。

例1
リーチ 

手牌  ツモ

国士無双を狙っていたところで、リーチをかけられてしまいました。(例1)
この手牌で押すのは大損だというのは、感覚的にも分かると思います。
テンパイしてアガれる確率があまりにも低すぎます。


例2 リーチ

手牌  ツモ

例2は当然の勝負、切りリーチが正解です。

間違っても暗刻スジを恐れて切りリーチなどとしてはいけません。

待ちだと断定できる要素はどこにもなく、
自分の手牌のアガリやすさを劇的に下げてしまう最悪の選択でしょう。

アガれそうな手牌なら押す。押し引きの基本中の基本です。

打点

自分の手牌の和了点数が高いほど、当然勝負する価値があります。

例3 リーチ

手牌  ポン  ツモ

たとえばこの状況で、ドラがだとすればオリるのが無難な選択です。

1000点の手で真っ向勝負することはありません。
どう考えても分が悪い。

しかし、ドラがだとすれば当然勝負を挑むべき手となります。
流局近くなるまで、迷うことなく押し続けて良いでしょう。

1、2は勝負することで得られるリターンを計る材料です。
もちろん勝負に出ることによるリスクを把握してなければいけません。

牌の危険度

リーチがかかっていなければ切るはずの牌、
それがどれくらいの危険度であるかを見積もります。

当然、危険度が低ければ勝負するべきだし
危険度が高ければオリを考えるべきです。

例4 リーチ

手牌  ツモ

危険度といっても、高度な読みが要求されるわけではありません。

例4ならの危険度を概算すれば良い。

が通っているのでシャンポンか単騎にしか当たらない。
リスクは低く、このぐらいの牌は切って良いでしょう。

この先押し続けるかは分かりませんが
少なくとも今はオリを決断するタイミングではないはずです。

相手の推定打点

もちろん高そうなリーチには向かわない方が良いのですが、捨て牌から相手の打点を推測するのは至難の技です。あきらかな染め手リーチを除いて現実的ではありません。

重要なのは相手が親か、子かです。
得点1.5倍の親はやはり脅威です。

また、暗カンリーチも容易に高打点と判断できます。

例5   

このようなリーチにも無警戒で押す人がいますが、裏ドラが2種あることを考えれば打ち込んだ場合の失点は大きく、余程の手でなければ勝負を避けなければいけません。

とはいえ、リーチの打点などまず読めないので、打点の推測が重要なのはむしろ仕掛けです。リーチはたとえドラが場に見えていたとしても赤や裏ドラで高打点になりやすく、打点読みの信頼度は低くなります。

それに対し、仕掛けは手役・ドラの使用枚数から、相手の打点を見破ることはそう難しくありません。

セオリー・まとめ

仕掛けは相手の打点が見えやすいので推定打点を押し引きの材料とする。
リーチに対しては不確定要素が多いので、
カンが入っているなど特殊な状況を除き相手が親か子かを重視する。

オリの成功確率

押し引きを決める非常に重要なファクターとなります。

現物が1枚もなく、通りそうな牌も少ない。
このようなケースでは真っ直ぐ勝負するのが常套手段です。
しかし、現物が何枚かできれば話は変わってきます。

例6 リーチ 

手牌  ポン ツモ  ドラ

たとえばこの手牌でを勝負しても全く問題はありません。
なにしろ安全牌は1枚もないのですから。

しかし、一巡後にが通ったとすれば?

リーチ

手牌  ポン ツモ  ドラ

に比べてが格段に危ないとは言えませんが、
ここがオリへの転換地点ではないでしょうか。

元々1000点のあまり押したくない手です。
安全牌が三枚できて、流局までオリきれる公算が高まりました。
従ってここで撤退するのが良い押し引き感覚だと思います。

以上の5つが押し引きの基本材料だと思います。
もちろん南場に入れば点数状況が重要になっていきますが
それは押し引きの応用としてのちのち考えることにします。

まずはこれらの材料を元に、どう判断するかです。


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