状況とリーチ判断


テンパイした場合、ほとんどリーチするべきであると第六章で書きました。

ここでは状況によって、普段は「リーチするべきでもダマにするべき状況」あるいは
「ダマにしてはいけない状況」の例を挙げていきます。

山越しの字牌ドラ単騎

たとえば例1のように七対子をテンパイしたとします。

例1   ツモドラ

もちろんドラ単騎に取ればよいのですが、

今上家にドラの を切られたばかりだとします。
このような場合、少なくとも1~2巡ダマにするのが優秀な戦術です。

ポンされなかったということは、
誰かが下家・トイメンは持っていたとしても1枚だけ。

中盤以降で字牌ドラは抱えると手狭になることもあり
「切りたいけど仕方ないので抱えている」という状況によくなります。

誰かがドラを切ればすかさず合わせ打つ、
その合わせ打ちが狙い目となります。

ただしドラを1~2巡の間に誰も打ってこない場合
ドラを切るような手ではないか、ドラを持っていないかのどちらかです。
ダマのままでも良いし、ツモに賭けてリーチを打っても良いでしょう。

リーチの現物

例2

例えばこの状況ならダマテンにしての出に期待しつつ
リーチの危険牌を引いたら撤退するのが良いでしょう。
この手で深い追いは禁物です。

リーチをかけても得点力に欠けるし、
親に打ち込もうものなら致命傷になりかねません。

現物待ちでも追いかけリーチを打つのであれば、
好形2ハン以上が望ましいと思います。

南場のリーチ判断

南場になると、点数状況が重要となります。

例3

南場のラス目での勝負手。
こんなものは即リーチの一手です。

待ちが出にくそうとか、
ヤミテンでもマンガンあるとか、確かにダマにする理由もあります。

しかし点数状況を見れば、ここで欲しいのは満貫ではなくハネツモなのです。
リーチをかけたとしても親は勝負に出る可能性が高く、
下家も手牌によっては打ち込んでくれることもあるでしょう。

たとえ全員にオリられたとしてもツモに賭ける状況です。


例4

南2でトップだが、下家の猛追を受けている状況。
状況としては下家が明らかなピンズの一色。

場を見ると が4枚見えていてはいわゆる「絶テン」です。

もちろん を切るのですが、ここはリーチを自重するべきでしょう。

いくら良い待ちと言ってもリーチならば
ラス争いをしている二人がベタオリしてが止められる可能性があります。
この親を流すことが何よりも優先される局面であり、
手堅くアガリを拾うことが大切です。
満貫が欲しいわけではなく、3200点でも十分決定打となります。

また可能性としては低いのですが、

ツモ

を引かされた場合でもと振り返ることができます。

以上のように、南場では着順を意識した判断が求められます。
次回は最も状況判断が重要となるオーラスについて考えていきましょう。


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